【浦安鉄筋家族】の実写化から推察するクリエイターの苦悩と意地

こんにちは福田修司です。

先日、突如発表された王道ギャグ漫画「浦安鉄筋家族」の実写化。これまでアニメ化は何度かされてはいたものの、まさかの実写化が話題になっています。

そこから見えてくるのは、テレビ業界で働くクリエイターたちの意地です。

 

浦安鉄筋家族

週刊少年チャンピオンで連載中の王道ギャグ漫画。1993年から「浦安鉄筋家族」「元祖!浦安鉄筋家族」「毎度!浦安鉄筋家族」「あっぱれ!浦安鉄筋家族」とタイトルを変えながら現在も続いている。有名人とそっくりなキャラクターやパロディを織り交ぜ、過激な下ネタを展開するドタバタ系のギャグ漫画。

実写化は誰も予想してなかった作品である。実写ドラマ化にあたり、放送局やキャストの発表はまだされていない。

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漫画の実写化

漫画の実写化はこれまで多く存在しているが、その背景にはスポンサー事情が絡んでくる。完全オリジナルのドラマや映画と比べて、原作がヒットしていてある程度知名度があり、なおかつ話題性が見込める作品にはスポンサーが付きやすいのだ。宣伝営業もしやすいというメリットもある。

その昔は「サザエさん」「赤胴鈴之助」「子連れ狼」「あしたのジョー」など日本全体が知っている作品がメインだったが、90年代から【少年漫画や少女漫画などの雑誌から実写化】の流れに変わってきた。2000年代に入り、その数は一気に増えて映画ドラマ作品の中核となっている。

 

【クリエイターの苦悩】原作なしでは予算がつかない

遊び心があってこそ良いクリエイターだと僕は思います。

テレビや映画の作り手だけでなく表現者にはユーモアが必要です。人を惹きつける魅力はユーモアを纏った強いメッセージではないでしょうか。

「もっと自分らしい作品を世に出したい!」

と、願うクリエイターの本心とは裏腹に、原作ありきの作品で無ければ企画が通らない現状に対し、苦悩する時期が続いていたように感じます。

 

流れを変えたヒット作

2017年に公開の映画「銀魂」は飽和状態の原作漫画実写化に一石を投じました。漫画は77巻まで続いた超ヒット作品。スポンサーもしっかり付きます。作り手は原作の世界観を壊す事なく、映画にしか出来ないユーモアを駆使し、小栗旬をはじめとする俳優たちも自由に演技をしました。その結果、続編や他メディアにも波及するヒット作品となります。

そして、追随するかのように「聖☆お兄さん」「翔んで埼玉」など、誰もが実写化を予想出来なかった原作物に豪華なキャストと表現で発信し始めています。俳優も原作通りではなく、原作に忠実でありながら、自分にしか出来ない表現に挑戦し始めました。

企画を通すため、すでに売れている作品をチョイスして、豪華な俳優陣を揃え、自由な表現をして、ヒットさせる。

 

浦安鉄筋家族は?

まだ、キャストなどは発表されていませんが、原作通りには不可能と思われる内容をどう表現しまとめるのか。テレビマンの力量が試されるドラマになることは間違い無いでしょう。

次号の週刊チャンピオンに注目ですね。

それでは!

 


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