こんにちは福田修司です。
人間の細胞は約7年で全て新しい細胞と入れ替わります。
脳細胞も一部の神経細胞以外は入れ替わります。
骨は10年で新しいものになります。
でも記憶は残り続けます。
あなたの10年前の記憶、本物ですか?
AIと人間の脳
PCのHDやSSDなのど記憶媒体はそれ自体が壊れるとデータを救い出すことが出来ませんし、自らが壊れた部品を修復できません。
人間の脳は新しい細胞に入れ替わっても記憶が残っている、つまり人間の脳は日々の膨大な記憶を繰り返し思い出すことで新しく出来た細胞にコピーしていくものと言われています。
そのコピー(思い出しや夢を見るなど)の段階でよりドラマチックにアップデートして今、昔の記憶として認識しているんです。
脳細胞は全く同じ性能で新たに生まれるのでは無く、年齢を重ねると(一概には言えませんが)少しづつ劣化した細胞が生まれるので、よりドラマチックに書き換えてインパクトのある記憶にすることで今でも覚えていると言えるのです。
そう考えると「果たして自分の記憶は本物なのだろうか?」と思ってしまいます。
ただ、人間はドラマチックに物語を作りかえる才能を持ち合わせているとも言えます。
人は皆作家の才能があるんです。出なければ記憶を持ち続けることなんてできないのですから。
役者にも当然そのスキルが必要です。
より良い舞台作品にするためには良い台本・良い演出・良い役者の三つが揃わなければいけません。
任された役を言われてままに演じるのでは無く、作家や演出の想像を超える芝居を常に考えて演技に取り組みましょう。
作家の苦悩は2稿から
小劇場の舞台の台本を書く作家(劇作家)には、本番が始まるギリギリ数日前まで台本が出来ない人と、一度書き上げた台本を本番ギリギリまで修正する作家がいます。
僕が知る限りほとんどが後者です。
演出の意向や役者の提案などで台本は書き換わります。
座組み全体がチームとなって1つの作品をより良くするための必要な作業なのです。
ただ困るのは作家ですよね。せっかく書き上げた本を直すのは辛いことです。
だから演出や役者は提案にするに当たって、作家への説明する必要があります。
- どうして変えるのか
- それによってつじつまが合わなくなっていないか
- 他のチームメイトは納得できるのか
- 仲間内だけで楽しくなっていないか(お客さんをほったらかしていないか)
舞台作品を作るとき一番長く苦悩するのはやはり作家なんですね。
あなたは勝手に台詞を変えて独りよがりの芝居をしていませんか?
本気で伝える事
「言った」と「伝えた」は全く違います。
台詞をお客さんに「言う」のでは無く「伝える」ことで舞台は成立します。
台詞を変えることも、作家や演出に「言った」では無くきちんと「伝える」ことが必要です。正しく伝える事ができれば作家さんは気持ちよく台本を書き換えてくれると思います。
(辛いですけどね・・・)
役者はスタッフ含め舞台作り全体の歯車の一つであることを忘れずに、真摯に役と向き合いましょう。
ただ、萎縮する必要はありません。疑問に思ったり分からない事があったらまず自分で考えた上で、まわりに相談してみましょう。
自分も含め、脳みそフル回転で頑張りましょう!
ではでは